TOYA氏へのインタビュー

2025/08/12 COLLABORATION

TOYA HORIUCHI(トウヤ・ホリウチ)氏との
初コラボレーションを記念し、TOYA氏へインタビュー。

TOYA HORIUCHI

NY在住アーティスト。
2013年よりNYに移住、活動の拠点とする。数々の日米ブランドやアーティストにグラフィックやデザインを提供する。
グラフィックデザイン、シルクスクリーン、プリンター、スプレー、チャコール、オイルペインティングなど使うメディアは多岐にわたり、作るモノによって制作の方法は様々。

またストリートカルチャーからコンテンポラリーアート、建築や産業デザインにいたるまでインスピレーションの幅も広い。
Canada NY galleryを始めとするニューヨークのギャラリーの展示にも参加しており、日本ではCommon galleryや旧Bookmarcでの展示も行った。

Instagram:@toya_horiuchi

Q. Timberlandとコラボレーションした理由を教えてください。
ニューヨークスタイルのアイコンでもあるティンバーランドは、もともと好んで履いていましたし、10〜20代はヒップホップを聴いて過ごしていたので、今回こういったエクスクルーシブなプロジェクトに声をかけていただき、二つ返事でお受けしました。
Q. ティンバーランドに対してのイメージや、アイテムの思い出はありますか?
僕が特に強く思うティンバーランドのイメージは、東海岸やヒップホップです。ファッション的なアイコンでもあるし、文化的なレガシー(例えば、The Notorious B.I.G.やWu-Tang Clanが「イエローブーツ」を履いていたイメージ)が今も脈々と受け継がれているのを、ニューヨークでは肌で感じて目にもします。
今の僕のライフスタイルでは、ニューヨークアップステイトの山の中にキャンプをしにいくときにも、ニューヨークシティ内のギャラリーを巡るときも、ティンバーランドの「ユーロハイカー」を愛用しています。アーバンとアウトドアの絶妙な位置のプロダクトで、一番好きなモデルですね。

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Q. なぜコラボレーションモデルのベースに「スリーアイ(3eye) クラシック ラグ」を選ばれたのか。そして、デザインの意図やディテールを教えてください。

今回は、一年を通して履くことができますし、カジュアルなスタイルからラグジュアリーなスタイルまでの振り幅が魅力的だと思い、「スリーアイ(3eye) クラシック ラグ」を選ばさせていただきました。トータルのデザインで意図していたのは、ラグジュアリー的な要素を加えつつ、どこまでそれらを引いて、さらに遊び心や予想できない組み合わせを合わせられるか。しかし、どちらも上手く両立して着地地点が同じでないと、ただの滅茶苦茶なプロダクトになってしまうので、そこを見定めて狙うのがおもしろいとこであり、難しいとこでした。

一番目を引くディテールは、“自由の女神”などを彷彿とさせるシューレースカラーです。とても鮮やかなブルーグリーンと、それを支えるアースカラーのブラウン。

この意外な色の組み合わせが、実はお互いのバランスを取り合っています。そこにゴールドのシューレースチップを加えるだけでも成り立つのですが、もう一つボディの肉付けとして、自分のロゴ“TOYA HORIUCHI STUDIO PRODUCTS®”を甲に入れることで、全体の比重を見てプロダクトを完成させました。

【Timberland x TOYA HORIUCHI】
スリーアイ(3eye) クラシックラグ メンズ
¥30,800(税込)

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Q. 2型のTシャツのデザインについて教えて下さい。
Tシャツのデザインは、このプロジェクトをベースにデザインしました。同じカラーやデザインはもちろん、「スリーアイ(3eye) クラシック ラグ」のシューズ自体もデザインとして取り入れたかったのですが、写真をそのまま使うのはおもしろくない。というより、僕的ではない。
なので、写真イメージをグラフィックとしてデザインさせていただきました。パキパキ過ぎない、良い塩梅になっていると思います。

【Timberland x TOYA HORIUCHI】
半袖 グラフィックTシャツ - ブルーグリーン
¥7,150(税込)

【Timberland x TOYA HORIUCHI】
半袖 グラフィックTシャツ - ブラウン
¥7,150(税込)

Q. Toyaさんのロゴは、どのような背景があって誕生しましたか?

去年から“TOYA HORIUCHI STUDIO PRODUCTS®”というプロジェクトを自分で進めているのですが、デザインの探求と開発を目的にコンセプトとして“design research and development”を掲げています。この屋号のような存在がおもしろくて、いろいろなロゴを作っては違うプロジェクトにはめ込んでいく。それがデザインするモノのインスピレーションにもなるし、ある意味乗り物のように違うところに自分を運んでくれるんです。

今回のロゴは、ハーフトーンとベンデイドットと呼ばれるドットを使ったロゴです。ハーフトーンは印刷技術として発展した技法で、普段からシルクスクリーンスタジオで働いていることもありハーフトーンは常に身近な存在でした。そのハーフトーンのドットは、ボートシューズのようなな水を感じられる、水滴や液体の波紋の広がりに近いものがあると思いこのロゴを使わせていただきました。

Q. 『Timberland Boutique Tokyo』で展示するアート作品には、どのような背景や物語がありますか?
もともとグラフィックを作る際、自分はすでに世の中に出回っている既製品のデザインを参考にしています。レディメイドであり、ポップアートであり、消費社会の象徴であり、デザインであり、コマーシャルであり、一番分かりやすい。
今回は、ティンバーランド × “TOYA HORIUCHI STUDIO PRODUCTS®”という架空のブーツクリーナーのパッケージを作品として作りました。シルクスクリーンの技法を用いることで、大量生産も可能なスペックを意図しつつも、一点モノを作るという矛盾も楽しんでもらえたらと思います。
Q. 今回のキービジュアルは、
どのように制作されましたか?

「スリーアイ(3eye) クラシック ラグ」というボートシューズをベースモデルに採用したので、ビジュアルは海や水辺を意識しました。水や岩、波などが感じられて、なおかつ緑を差し色で入れることで、爽やかだけれどもワークの雰囲気も出ているんじゃないかと思います。

もともと海辺の工場地帯などを見て育ったので、インダストリアルやコマーシャルが港で混ざる雰囲気が好きで、ロケーションのイメージはニューヨークや港、石畳、倉庫街とそこに点在する少数の店です。

写真は友人でもあるパトリック・ウッドリング(Patrick Woodling)に撮ってもらい、自分の考えと彼のビジョンを折り合わせて作れましたね。

Q. ファンの皆様や購入を検討している方々へのメッセージをお願いいたします。
シンプルで都会的、見ない組み合わせだけどクレイジーではない、誰かが履いていたら二度見してしまうような靴。ティンバーランドのインラインからは、このようなコンビネーションはなかなか出ないと思うので、この機会に是非!